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「健康を極める 彩都の地から世界へ Master The Health, From Saito to World

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グロビンペプチドの効果

グロビンペプチドについての研究成績を以下に示しますが、現在の生活環境、とくに脂肪の摂りすぎ、からくる生活習慣病について、そのあと、グロビンペプチドの効果について解説します。
(各図表をクリックすると、拡大図が表示されます。)

 

■ グロビンペプチドの効果 目次

   
■ 生活習慣病 * 脂肪摂取量と高脂血症
  * 食事による脂肪の蓄積
  * 境界域、いわゆる病人予備軍とは
  * メタボリックシンドローム
   
■ 基礎研究 * 中性脂肪の上昇を抑制する
  * 膵リパーゼを阻害する
  * 脂質代謝酵素(HTGL, LPL)を活性化する
  * インスリンの分泌を亢進する
  * 脂肪酸の分解(ペルオキシゾーム)を活性化する
  * 脂肪酸の分解(β酸化)を高める
  * 脂肪細胞の分化、巨大化を抑制する
  * 内臓脂肪の蓄積を抑制する
  * 血糖の上昇を抑制する
  * 空腹時血糖を低下させる
  * 高血圧を下げる
   
■ 臨床研究 * 食後の中性脂肪の上昇を抑える
  * 空腹時の中性脂肪レベルを低下させる
  * 体脂肪を減少する
  * 中性脂肪を下げ、血液の流動性を改善する
  * 2型糖尿病での血糖値を改善する
  * コレステロールのリバウンド現象を抑える
  * 中性脂肪や血糖のリバウンド現象を抑える
  * 軽度高血圧症の血圧を改善する
   
■ 主要文献
   
■ 特許

 

■ 生活習慣病

● 脂肪摂取量と高脂血症

日本人成人の脂肪摂取量と血清脂質濃度の年次推移

グラフは日本人成人の脂肪摂取量と血中の中性脂肪(トリグリセリド、TG)濃度とコレステロール濃度の年次推移を示しています。
 1日の脂肪摂取量(青折れ線)は、35 年前の 1970 年には約 45g であったものが、2000 年には 60g 近くに増加しています。ピンク色の棒グラフは血清総コレステロールを示し、この 30 年間であまり変化していません。
 注目すべきは、水色の棒グラフで示している中性脂肪です。血中中性脂肪濃度は、110mg/dL 以下が正常域、110〜150mg/dL が境界領域、150mg/dL 以上が治療域とされています。

1970 年には 100 mg/dL 付近と正常域にあったものが、徐々に増加して、1990 年以降は薄水色域で示している境界領域 110〜150 mg/dL の範囲に入るようになって来ています。これは、日本人の成人人口が 8000 万人として、半分以上の 4000 万人が境界領域高TG血症状態にあり、何らかの対策が必要であることを意味しています。

また、動脈硬化や心臓発作など循環器系疾患はコレステロールが原因だといわれていましたが、最近の研究ではコレステロールよりも中性脂肪の方が危険因子であるとされ、後述のように、メタボリックシンドロームの診断基準になっています。

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● 食事による脂肪の蓄積

脂肪負荷後の血中中性脂肪レベル

健康人が普通の食事をした時、血液中の中性脂肪値はこのグラフのように推移します。
 すなわち、食べ始めて2時間くらいでピークになり、その後徐々に減少するといったカーブを示します。ただし、厚いステーキをあまり噛まないで食べたり、お年寄りになると消化が悪くて、ピーク時間は遅くなり、時には6時間以降になる場合もあります。

また、摂取脂肪量が多くなると血中中性脂肪は高くなりますが、40g の脂肪を摂った場合は 25g の約2倍の値(AUC)になります。ここで重要なことは 25g では6時間位でほぼ摂取前のレベルにまで戻っていますが、40g では未だ初期値より 50% も高いレベルにあるということです。
 この実験は、被検者を事務・読書などの軽作業状態に維持しましたので、エネルギーを消費するような運動とか中程度以上の作業ではこれよりは早く元のレベルには戻ります。

食事による血中中性脂肪の推移

1日3食の平均的な食事を摂った場合、上記のような軽作業状態では食事のたびに中性脂肪は累積され、翌朝の朝食時には未だ前日の朝のレベルに戻らないと計算されますが、実際は、翌朝の中性脂肪レベルは元に戻っています。すなわち、黄色の部分は中性脂肪が身体に蓄積され、例えば肝臓や脂肪組織に貯まって行きますので、血中中性脂肪は元に戻ることになります。
 この貯まった脂肪が肥満や脂肪肝の原因になります。このシミュレーションでは、1ヶ月間で約 500g の体脂肪が増加すると計算できます。

食事による血清中性脂肪の推移

昼食に天丼のような脂っこい食事をし、夕食にステーキを食べたというシュミレーション、すなわち昼 40g、夜も 40g の脂肪を摂ったとすると、1ヶ月で2kg の体脂肪が増えることになります。
 朝食、昼食に多めの脂肪を摂っても運動などで早く中性脂肪レベルを下げ、夕食時は少し抑えるということが必要かと考えられます。

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● 境界域、いわゆる病人予備軍とは

健康人、半健康人(境界域)、病人

既に述べたとおり、空腹時トリグリセリド( TG、中性脂肪)値が 150mg/dL 以上は高脂血症とされており、110 未満では正常健康人、中間の 110 から 150 未満は境界域高脂血症、半健康人と分類されます。
 成人全体を平均するとその中性脂肪値は約 130 と境界域レベルにあり、20 歳以上の日本人については、半数以上が中性脂肪 110mg/dL 以上の境界域ないしは高脂血症の範囲に入り、動脈硬化性疾患などの生活習慣病発症に対して注意が必要であるといえます。

また、最近では、動脈硬化性疾患発症のリスク要因として、空腹時中性脂肪レベルだけでなく、食後に上昇した中性脂肪(カイロミクロン)やその残りかすといわれるレムナント様リポ蛋白レベルの高濃度に持続することが注目されています。(「特定保健用食品・現代ニーズ」参照)

「ナップルドリンク」のような特定保健用食品は、境界域にある、いわゆる半健康人を健康人に戻す食品という位置付けにあり、国民の健康増進に貢献しています。
 すなわち、グロビンペプチドが食後の中性脂肪上昇を抑える効果は、主として、この境界域高トリグリセリド血症の人をターゲットとし、脂肪の摂りすぎに関連する生活習慣病発症の予防や半健康状態から健康状態への改善に役立ちます。

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● メタボリックシンドローム

メタボリックシンドローム 耐糖能異常(糖尿病)、高脂血症(高トリグリセリド血症.低 HDL コレステロール血症)、高血圧などが、一個人に集積する状態、いわゆるマルチプルリスクファクター症候群が動脈硬化性疾患発症の背景として重要であることが明らかとなってきました。
本症候群は、ただ単なる多数の因子が偶然集まったものではなく、その上流に内臓脂肪の蓄積が原因として存在することが明らかとなってきています。

最近、わが国における診断基準が提言され、腹部肥満(内臓脂肪の蓄積)が必須項目として、さらに高血糖、高脂血症、高血圧のうち2項目以上存在する場合、メタボリックシンドロームと診断することになりました。
その具体的な基準値については、欧米人と違った日本人独自のものが設定されています。基準値については、Fig.07 に記載のとおりですが、女性のウエストサイズが男性を上まっわているのは女性の腹部皮下脂肪が男性より多いためであり、あくまでも内臓脂肪量( MRI で測定して 100cm2 以上)が判断基準となります。

治療から予防へ 最近の日本は、食生活や生活環境の欧米化によってメタボリックシンドロームを代表とする生活習慣病(動脈硬化、高血圧、糖尿病など)が増加して来ています。

この生活習慣病は一時的にしても医薬品で治療する必要がありますが、それよりも生活習慣を正して、予防するほうが社会前体にとってより好ましいことは明らかだと思います。

この予防には、医薬品よりも特定保健用食品を含めた食生活の改善が適しているでしょう。

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■ 基礎研究

● 脂肪負荷後の中性脂肪の上昇を抑制する

用量反応直線 グロビンペプチドをマウスに経口投与すると、投与量に比例してオリーブ油として与えた中性脂肪の血中濃度の上昇が抑えられること、そしてグロビンペプチドの活性ペプチドの一つであるバリン-バリン-チロシン-プロリン( VVYP )を投与しても同じような傾きでこの上昇が抑えられることを確認しました。

さらに、用量反応直線から判断すると、ヒト試験で得られた用量反応直線と傾きはほぼ一致しています。(一般的に、この傾きが一致することはグロビンペプチドの作用様式がヒトとマウスで同じであることを意味しています。)

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● 膵リパーゼを阻害する

膵性リパーゼに対する阻害作用 脂肪を摂取すると、先ず膵臓から十二指腸内に分泌された膵リパーゼで脂肪酸とグリセロールにまで分解され、この両者が空腸粘膜細胞にそれぞれ取り込まれ、再び中性脂肪にまで再合成されてからカイロミクロンという形でリンパ液に入り、最終的に血液中に入ります。

グロビンペプチド 2 〜 40mg/mL はこのリパーゼ活性を濃度依存的に阻害するので、摂取した脂肪の吸収を抑制します。

通常の脂肪摂取量であれば、約 20% 脂肪吸収を抑えるといえます。
この濃度はグロビンペプチド1g 前後をヒトが経口摂取時した際の胃内濃度に対応しています。

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● 脂質代謝酵素(HTGL, LPL)を活性化する

リポ蛋白リパーゼ、肝性リパーゼの活性化 食後の血液では中性脂肪は主としてカイロミクロンの形で存在します。この中性脂肪は速やかにリポ蛋白リパーゼ( LPL )や肝性トリグリセリドリパーゼ( HTGL )によって遊離脂肪酸とグリセロールに分解されます。

グロビンペプチドを摂取するとヒト血液中の LPL や HTGL の酵素活性が有意に増加してきます。
この効果によって食後の血中中性脂肪レベルの上昇を抑え、脂肪酸の組織への移行が高まると考えられます。

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● インスリンの分泌を亢進する

インスリン分泌の亢進 動物実験においてグロビンペプチドはインスリン分泌を高めたことから、グロビンペプチド摂取後のインスリンレベルをヒトで調べたところ、グラフのような結果が得られました。

グロビンペプチド3g 投与 90 分後のインスリンレベルは対照の 180% にまで増加しており、この増加が LPL や HTGL のような脂質代謝酵素の活性を高めると考えています。

余談ですが、アメリカでも同様な実験を行ったところ、グロビンペプチドに対する反応性が高く、1g で十分なインスリンレベルの上昇が認められました。これは、グロビンペプチドのインスリン分泌促進作用に人種差のあることを示唆しています。

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● 脂肪酸の分解(ペルオキシゾーム)を活性化する

肝臓PPARα活性の亢進 肝臓での中性脂肪処理小器官であるペルオキシゾームの増加についてカタラーゼ活性を指標に動物実験を行いました。

マウスに高脂肪食を摂取させると、肝臓のカタラーゼ活性は増加しますが、同時にグロビンペプチドを与えると摂取量に比例してさらに活性は増加していました。
すなわち、肝臓内での中性脂肪、特に超長鎖脂肪酸を代謝する一過程であるペルオキシゾームの有意な増加が認められました。
ピンク色の棒グラフはフィブラート系高脂血症剤の効果を示しています。
PPAR-α は遊離脂肪酸やロイコトリエンB4などによって活性化され、ペルオキシゾームを増加させて血中脂質を低下させる核内受容体である。

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● 脂肪酸の分解(β酸化)を高める

14C-オリーブ油負荷後の呼気中放射活性  中性脂肪は遊離脂肪酸として肝臓や筋肉など末梢組織に取り込まれます。この脂肪酸の一部、特に長鎖脂肪酸は、ミトコンドリアに移行してβ酸化を受け、エネルギー物質である ATP の合成に利用されますが、その時、脂肪酸の炭素原子は2コずつ離れ、一部は炭酸ガスとして呼気から排泄されます。

グロビンペプチドを 14C 放射活性で標識したオリーブ油と同時投与すると、オリーブ油を単独投与した対照群と比較して投与4時間までの間に 14C 標識された炭酸ガスの排泄量が有意に増加し、β酸化の亢進、すなわち脂肪の燃焼が促進されていることが分かりました。

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● 脂肪細胞の分化、巨大化を抑制する

脂肪組織における脂肪細胞の分化・増殖 脂肪細胞は中性脂肪をエネルギーとして貯める細胞とされていましたが、最近ではいろいろなホルモンや生理活性物質を分泌する内分泌器官の重要なひとつであるという見方が強くなってきています。脂肪組織、とくに内臓脂肪からはホルモンなどが分泌され、総称してアディポサイトカインと呼ばれます。

脂肪細胞数は古くは、生まれてきた時から一定で生後増加しないとされて来ましたが、最近では栄養過多などの場合には、図に示すように、線維芽細胞から最終的に脂肪細胞に分化して増加することも分かって来ました。

脂肪細胞分化の抑制 グロビンペプチド (GP) はこの線維芽細胞から成熟肥大脂肪細胞への分化を抑えます。この実験は伊藤ハム中央研究所との共同研究によるものです。
グラフの縦軸は脂肪細胞数を表し、低いほど肥大化した脂肪細胞が出来にくいことを示します。

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● 食事性肥満における内臓脂肪の蓄積を抑える

肥満は、体重が重いことだけでなく、体脂肪量の多い状態を言います。また、おなじ体脂肪でも脂肪の多くは皮膚のすぐ下に貯えられます。これが皮下脂肪です。一方、肝臓や腸などが納まっている体腔内にもそこに走る血管の周辺や腸間膜に脂肪が貯えられます。これを内臓脂肪と言います。

とくに、この内臓脂肪の増加がメタボリックシンドロームの第一原因であることが分かってきました。

内臓脂肪の蓄積を抑制 ? 高脂肪食 マウスに 50% 脂肪食(ラード)を2週間摂取させると、普通食(5% 脂肪)摂取群と比べて内臓脂肪は約2倍に増加します。
しかし、グロビンペプチド (GP) 4% あるいは8% を添加していると体重や内臓脂肪の増加は普通食摂取群とほぼ同程度まで有意に抑えられました。

一方、グロビンペプチドの原料となるグロビン蛋白(未消化物)12.5% は内臓脂肪の増加や体重増加にはほとんど影響していません。このグロビンペプチドの効果は蛋白やアミノ酸の組成に起因するものでなく、グロビンペプチドのようなペプチド性物質の効果によることが分かります。

内臓脂肪の蓄積を抑制 ? 高糖質食 高脂肪食と同様に、高糖質食でも肥満になることはよく知られています。

高糖質食として、30% ショ糖液を飲料水として5週間自由摂取させると、8% グロビンペプチド添加群において内臓脂肪の増加が抑えられる傾向を示しました。

以上のことから、グロビンペプチドは高脂肪食性肥満における内臓脂肪の蓄積や体重の増加を有意に抑えることが示唆され、また高糖質食においてもその傾向が認められました。

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● 糖負荷後の血糖上昇を抑える(正常マウス)

血糖低下効果  正常マウス 次いで、グロビンペプチド (GP) の糖質代謝に対する効果を検討しました。

これらの効果の作用メカニズムについては現在も検討中であります。

正常マウスを用いた糖負荷試験では、グロビンペプチド1g/kg の経口投与によって観測した 30、60、90 min のいずれにおいても血糖値の上昇を有意に抑えています。

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● 糖尿病モデルマウス( KKAy )の血糖を低下させる

血糖低下効果 KKAyマウス 2型糖尿病モデルである KKAy マウスを用いてグロビンペプチドの高血糖に対する効果を調べました。

グロビンペプチド 0.5g/kg、2g/kg のいずれにおいても投与1時間目から低下傾向を示し、2時間目では 0.5g/kg および 2g/kg ともに有意な血糖低下効果が認められました。
24 時間では投与前の血糖レベルに戻っていました。

以上、グロビンペプチドはインスリン抵抗性糖尿病において血糖を下げる作用のあることが示唆されました。

 

● 糖尿病モデルマウス( KKAy )の空腹時血糖を低下させる(長期投与)

現在、データをまとめています。

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●高血圧モデルラット( SHR )の血圧を低下させる

血圧低下効果 先ず、正常ラット( SD 系)でのグロビンペプチド (GP) 1g/kg の血圧に対する効果を調べたところ、ほとんど影響がありません。

しかし、SHR(自然発症高血圧ラット)では投与2、4時間目に有意な低下が認められました。投与4時間目は投与前の 163mmHg から約 15mmHg 低下していました。これらの血圧低下効果は8時間目ではやや減弱する傾向が見られています。

以上、グロビンペプチドは正常血圧には影響することなく、高血圧状態では 15mmHg 程度の降圧作用のあることが分かりました。

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■ 臨床研究

基礎実験ではグロビンペプチドの中性脂肪低下に加えて、血糖低下効果と血圧低下効果について述べてきましたが、次いで臨床試験における研究結果を説明します。なお、グロビンペプチドの有効性に関する臨床試験は、厚労省研究班や海外企業においても実施されており、これらのデータについても記述しました。

●食後の中性脂肪の上昇を抑制する

食後の中性脂肪の上昇抑制 ヒト試験 血中中性脂肪濃度が境界領域、すなわち 110 から 150mg/dL 程度の境界域 TG (トリグリセリド、中性脂肪) 血症の被験者6名が脂肪 40g を含む食事をすると、黒丸のように健常人より著しく高い中性脂肪レベルで推移します( Fig. 03 参照)。

一方、グロビンペプチド1g を先の脂肪食と同時に摂ると、いずれの時間でも有意に中性脂肪の上昇が抑制されており、AUC 曲線下面積で比較すると、グロビンペプチド摂取によって中性脂肪の上昇は約 60% 抑制されています。

また、6時間後には投与前のレベルにまで戻っています。ここには示してはいませんが、同様なパターンがレムナント様リポ蛋白を測定しても認められています。すなわち、動脈硬化のリスクを軽減していることが分かりました。

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● 空腹時の中性脂肪レベルを低下させる

空腹時の中性脂肪レベルを低下 グロビンペプチドの空腹時中性脂肪低下効果について、台湾で臨床試験が行われました。

被験者は空腹時中性脂肪レベルが平均 150mg/dL 程度の境界域高脂血症 89 名を2群に分け、グロビンペプチド摂取群 45 名は1回 500mg、1日3回、70 日間摂取しています。

その結果、空腹時中性脂肪値は 21 日より有意に低下し始め、42 日目には正常域にまで改善されています。 70 日目にグロビンペプチドの摂取を止めましたが、その後1ヶ月目においても正常域を維持していました。

この結果は、グロビンペプチドは食後の中性脂肪の上昇を抑えるだけでなく、継続摂取によって空腹時中性脂肪値を低下させることが示唆されました。

厚生労働科学研究費補助金 食品・科学物質安全総合研究事業 特定保健用食品の効果・安全性について、厚労省研究班はいろいろな研究を行っています。

この研究の中で、グロビンペプチドとグアバ茶との併用による有効性と安全性の検討 (東邦大医学部白井教授) がなされています。

その報告書の中で「グロビン蛋白分解物 (ナップルドリンク) には、明らかに中性脂肪低下効果があり、副作用も認められず、特定保健用食品として適正と思われた。」と記載されています。

糖尿病患者の空腹時糖尿病患者の空腹時中性脂肪レベルを低下 データでは、グアバ茶とグロビンペプチドの中性脂肪に及ぼす影響を糖尿病患者 30 名を用いて調べ、最初の4週間、グアバ茶のみを飲用しても中性脂肪レベルに変化はありませんが、4週目から8週目にかけて4週間グロビンペプチドを1回1g、1日2回、昼食と夕食時に摂取すると、有意に血中中性脂肪レベルが低下しています。
また、8週目から 12 週目までグロビンペプチドとグアバ茶を併用しても中性脂肪の低下は維持されており、グアバ茶はグロビンペプチドの効果には影響しないことも示されています。

このように、台湾での臨床試験(Fig.21)や日本での臨床試験(Fig.22-2)で示された第三者機関での試験結果からグロビンペプチドは空腹時の中性脂肪レベルを低下させることが示唆されています。

6ヶ月間摂取により空腹時中性脂肪を低下 さらに、例数は少ないのですが、6ヶ月間の長期摂取によるグロビンペプチドの効果を示す成績も得られています。

Fig.23 には、グロビンペプチド1回1g、1日2回を6ヶ月間摂取すると、高脂血症治療薬としての第一選択薬であるフィブラート系薬剤に匹敵する空腹時中性脂肪低下効果が認められました。
なお、フィブラート系薬剤のカーブは文献調査による数値をプロットしています。

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● 体脂肪を減少する

3ヶ月間摂取で体脂肪は減少 この表は、先の台湾で行われた臨床試験成績ですが、グロビンペプチドを試作食品に加え、1回 500mg、1日3回 70 日間摂取させると中性脂肪は正常レベルまで下がると同時に体脂肪は2% 以上減少しています。

また、摂取を中止してから約1月後においてもグロビンペプチド摂取群は低下した中性脂肪レベルを維持しておりますし、体脂肪ではさらに1% ほど下がっています。

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● 中性脂肪を下げ、血液の流動性を改善する

ドロドロ血液をサラサラに!! 血中中性脂肪値が高いと Fig.24 左図に見られるように空腹時と比べて血液液体成分(血漿)は白く濁っています。
これはカイロミクロンといわれ、ほとんどが中性脂肪からなるリポ蛋白です。

このカイロミクロンが多いと血液は粘度が高くなり、いわゆるドロドロの状態になりますが、グロビンペプチド摂取によってサラサラの状態に改善されます。すなわち、中性脂肪値を下げることは、血栓や動脈硬化の原因をなくすといえます。

なお、「ドロドロ、サラサラ」は Fig.24 右図の「血液の流速-中性脂肪濃度の相関図」で示すように、中性脂肪値が高いと流速は低下し、ドロドロ状態になり、血栓の生じやすい状態になることが分かります。

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● 2型糖尿病における血糖値を改善する

CDC臨床試験(空腹時血糖) 中国CDC(疾病予防センター)においてグロビンペプチドの2型糖尿病症例に対する効果を検討しました。グロビンペプチド摂取群(50名)にはグロビンペプチドを1回1g、1日2回、対照群にはグロビンペプチドを除いたプラセボを同様に30日間摂取させました。
グロビンペプチド摂取群では、空腹時血糖値は摂取前の12.51mmol/L(225mg/dL)から10.29mmol/L(185mg/dL)と有意に低下していました。また、対照群と比較しても有意な低下が認められました。

CDC臨床試験(食後2時間血糖) 次いで、食後2時間目における血糖値を見た場合もグロビンペプチド摂取群は摂取前あるいは対照群と比較して有意に血糖値の上昇を抑えていました。

また、本臨床試験において副作用は認められていません。

これらのことから、グロビンペプチドは糖尿病モデル動物試験と同様に、臨床試験においても糖尿病改善に有効であることが確認されました。

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● コレステロールのリバウンド現象を予防する

高コレステロール症治療の現状 グロビンペプチドは、コレステロールについては顕著な作用を見ておりませんが、先の Fig. 22-1 に示した臨床試験結果では、「 HDL -コレステロールの上昇が認められた」と報告されています。

ところで、高コレステロール症の治療には、メバロチンなどスタチン系抗コレステロール剤が投与されます。その後、望ましいレベルまでコレステロール値が低下したところで薬の服用を止めると、再びコレステロール値が上昇するというリバウンド現象が見られます。このため、長期間にわたっての継続服用が必要となりますので、「一生涯飲み続ける」と例えられています。

しかし、長期間服用しますと、筋肉障害、肝機能障害、神経障害などの副作用の発現率が有意に増加すると世界的に報告されています。

一方、低コレステロール食による食事療法もドクターから勧められますが、おいしくないとか家族の中で本人だけ別の食事になるなど生活の質 QOL が悪くなりますので、食事療法の継続は難しいと言われています。

コレステロールリバウンドの防止 このスタチン系抗コレステロール剤のリバウンド(再上昇)現象に着目し、グロビンペプチドのコレステロール再上昇抑制効果を検討しました。

高コレステロール血症患者に、最初の4週間スタチン系薬剤(メバロチン)を服用させますと、血中の総コレステロールは現在正常値と考えられている 220mg/dL 付近まで低下します。

ここで、本薬剤の投与を中止しますと、血清コレステロール値は再び上昇し、元の 270mg/dL 程度にまで戻ってしまいます。しかし、休薬直後からグロビンペプチドを毎日摂取すると、少なくとも6週間は総コレステロールを正常域に維持することができました。

このように、適切な薬剤で一旦正常域までコレステロール値を下げたのち、低コレステロール食などの食事制限をすることなく、グロビンペプチドを摂取しているとコレステロール値を正常域に維持し、副作用の発現も抑えられる可能性が示唆されています。

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● 中性脂肪や血糖のリバウンド現象を抑える

リバウンド現象の防止 コレステロール・リバウンドに対する予防効果と同様に、血糖や中性脂肪でもリバウンドの防止効果が確認されています。すなわち、Fig.28 に示すように、アメリカで行われた実験で非常に興味ある結果が得られました。

先ず被験者 30 名は全員肥満症患者であり、最初2ヶ月間は入院して食事療法や運動療法などで体重、体脂肪、血糖、中性脂肪、コレステロールなどを望ましいレベルにまで下げます。
このあと自宅に戻り、自宅療法を行いますが、グロビンペプチドを配合した低カロリー食群と低カロリー食のみの対照群に分け、12 週間後に血液検査を行って自宅療法開始前後の変化量を調べました。

対照群では中性脂肪と血糖は元に戻る傾向を示したのに対して、グロビンペプチド配合群ではさらに改善され、統計的に有意な差が認められています。

以上のように、グロビンペプチドは、コレステロール、血糖、中性脂肪でのリバウンド現象、すなわち、休薬後に元に戻る現象を抑えます。

このグロビンペプチドの効果を生活習慣病治療の現場に利用すれば、医薬品による長期服用時の副作用を軽減し、さらに食事制限の必要も無くなります。患者さんの立場を第一に考えた治療方法といえるのではないでしょうか?

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● 軽度高血圧症の血圧を改善する

軽度高血圧症の改善 空腹時中性脂肪値に対する台湾での臨床試験では、血圧に対するグロビンペプチドの効果についても検討しています。被検者は収縮期血圧約 145mmHg、拡張期血圧 95mmHg の軽度高血圧症でした。

グロビンペプチドを1回500mg、1日3回摂取しますと、血圧は徐々に低下し、6週目では収縮期血圧は約 6mmHg、拡張期血圧は約 8mmHg と有意に低下し、10週目では収縮期血圧約 14mmHg の低下傾向が、拡張期血圧約 14mmHg の有意な低下が認められました。また、このあと 28 日後においてもグロビンペプチド摂取群の改善された血圧は維持していました。

安静時の収縮期血圧を 10mmHg 程度下げても脳卒中の発症率は 40% 軽減されると言われています。とくにグロビンペプチド摂取群では拡張期血圧が有意に低下しており、このことは血管抵抗の減少、すなわち血管の老化が改善されていることを示唆しています。
先に示しましたように基礎実験でもグロビンペプチドは自然発症高血圧ラットの収縮期血圧を有意に低下させています。現在この病態モデルを用いて活性ペプチドを探索しています

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■ 主要文献

● 論文
    1. 香川恭一: 月刊フードケミカル, 6 (2), 80-84 (1990)
    2. Kagawa K et al: Life Sci, 58 (20), 1745-1755 (1996)
    3. Kagawa K et al: J Nutr, 128 (1), 56-60 (1998)
    4. 香川恭一ら: 日本栄養・食糧学会誌, 52 (2), 71-77 (1999)
    5. 松高寿子: 健康・栄養食品研究, 2 (2), 77-79 (1999)
    6. 香川恭一ら: 薬理と治療, 34 (11), 1163-1164 (2006)
    7. 香川恭一ら: 薬理と治療, 34 (11), 1165-1172 (2006)
    8. 東久邇真彦ら: 薬理と治療, 34 (11), 1173-1178 (2006)
    9. 東久邇真彦ら: 薬理と治療, 34 (11), 1179-1183 (2006)
    10. 東久邇真彦ら: 薬理と治療, 34 (11), 1185-1187(2006)
    11. Kagawa K et al: Jpn Pharmacol Ther, 36 (6), 531-540 (2008)
    12. 童純寧ら: 薬理と治療, 36 (11), 1039-1044 (2008)
    13. 笹川由香ら: 薬理と治療, 36 (11), 1045-1050 (2008)
    14. Nakaoka F et al: Life Sci, 86 (11-12), 424-434 (2010)
● 成書
    1. 香川恭一: 新食品開発用素材便覧, 吉積智司ら編, pp.395-398, 光琳, 東京 (1991)
    2. 瀬川至朗: 岩波新書「健康食品ノート」 p.106, 岩波書店, 東京 (2002)
    3. 白井厚治ら: 厚生労働科学研究 特定保健用食品素材等の安全性および有用性に関する研究 200200985A, 平成14年度分担研究報告書, 23-29 (2003)
    4. 香川恭一ら: 食品機能素材V, 太田明一監修, pp.309-311, シーエムシー出版, 東京 (2005)
● 学会
    1. 福浜千津子ら: 日本薬理学雑誌, 97, 38P (1991)
    2. 松高寿子ら: 日本薬理学雑誌, 98, 52P (1991)
    3. Matsutaka H et al: Japan J Pharmacol, 58 (Supple.T), 80P (1992)
    4. Watanabe S et al: Japan J Pharmacol, 61 (Supple.T), 79P (1993)
    5. 渡辺重明ら: 第14回日本肥満学会記録, 145-147 (1994)
    6. 福浜千津子ら: 第33回日本栄養・食糧学会近畿支部大会講演要旨集, 26 (1994)
    7. 渡辺ゆき子ら: 日本薬理学雑誌, 105, 70P (1995)
    8. 藤野博昭ら: 第49回日本栄養・食糧学会大会講演要旨集, 157 (1995)
    9. Kagawa K et al: 第1回 国際ペプチドシンポジウム・サテライトシンポジウム「食品および一般タンパク質から派生する生理活性ペプチド」 (1997)

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■ 特許

● 国内
    1. 脂質代謝改善剤 特許第2069032号
    2. 脂肪細胞分化抑制ペプチド及び当該ペプチドを有効成分とする脂肪細胞分化抑制剤 第3312944号
    3. 血中トリグリセリド濃度上昇抑制ペプチド及び当該ペプチドを有効成分として含む血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤 特許第2800877号
    4. 血中トリグリセリド濃度上昇抑制ペプチド及び当該ペプチドを有効成分として含む血中トリグリセリド濃度上昇抑制剤 No2805194
    5. 脂質代謝改善剤 No3108675
● 国際
    1. Lipid metabolism improving agent and method of its use. (US 5723443, EU 420979)
    2. Adipocyte differentiation inhibiting peptide and adipocyte differentiation inhibiting agent using the peptide as active component thereof. (US 5756467, EU 0753526)
    3. Peptide that inhibits blood triglyceride level rise and blood triglyceride level rise inhibitor containing said peptide as active ingredient. (US 6046168, EU 838474)
    4. Peptide that inhibits blood triglyceride level rise and blood triglyceride level rise inhibitor containing said peptide as active ingredient. (US 5958885,EU 838473)

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